落ち葉堆肥の作り方

1)落ち葉の種類
a)腐葉土作りに向く落ち葉(
クヌギ、ナラ、ケヤキ、ポプラ等の広葉樹)
b)腐葉土作りに向かない落ち葉(イチョウ、クス、カキ、モチ、サクラ等の広葉樹)(スギ、マツ、ヒノキ、カヤ等の針葉樹)

 ※落ち葉堆肥に不向きな落ち葉とは、水分が多かったり樹脂分が含まれ腐りにくい物、落ち葉に含まれる成分に植物の発芽や成長を阻害する物質を含んでいる樹種があるのでそう言った葉は使用しない。


2)腐葉土がどうして出来上がるのか

 落ち葉を庭の隅に積み上げたり、穴を掘ってその中へ落ち葉を埋めるだけでも落ち葉堆肥を作ることは出来ます。しかし、自然に任せるだけでは時間がかかるので、積極的に微生物の助けを借りることが必要です。
 微生物が活発に働くためには成育条件が必要です。空気の好きな好気性菌や酸素の嫌いな嫌気性菌、また堆肥が発酵して温度が80度にも達するので、発酵の過程でも温度により成育する微生物が繁殖したり死滅したりする過程を繰り返します。
 当初、少量の微生物が繁殖する為には、温度や栄養分が必要です。その為、シートで覆って温度を保ったり、米ぬか等の栄養分や発酵促進剤を混ぜる場合もあります。条件が整い発酵が順調に進むと、発酵による高温で雑草の種子や雑菌を駆除する過程を繰り返すので、植物栽培に安心して使用出来る腐葉土が来上がるのです。


3)腐葉土作りの手順

a)集めた落ち葉を、枠の中に厚さ20センチ程度となるよう水平に敷く。

b)苦土石灰を約一握りをバケツに溶いだ溶液をかけながら足で踏み固める。
  (落ち葉表面のワックス質を取り除き水分を吸収させ、発酵を早める為に行う。又、土壌水分調整剤「ワターイン」500倍で表面張力を破ても効果がある。)

 

c)ボカシ堆肥、米ヌカ又は油カスと畑の黒土、又は市販の発酵堆肥(田園の調べコーラン(1kg約600円)等の発酵促進剤)を撒く。同時に、BM熔燐(1kg約200円)を一掴み振りまく。)

  

  (BM熔燐を使用すれば、微量要素の効いた良い腐葉土が出来上がる。)

 

d)枠が一杯になるよう、同じ工程を何回かくりかえす。 

e)最後にビニールシート等で全体を覆う。(降雨により、水分過剰で発酵の停止予防、養分の流亡防止、発酵を促進させる為に覆いを必ず行う。)

f)1ヵ月後発酵温度が上がったのを確かめ、スコップで外側と中側を入れ換え、切り返しを行う。(好気性菌と嫌気性菌による分解を行う)

g)切り返しを数回繰り返し、約8ヵ月程度で腐葉土が完成する。夏場であれば5ヵ月程度で完成する。

h)ボカシ堆肥専用容器を使用すれば、2〜3ヵ月で堆肥化できる。


4)有機堆肥がなぜ植物の生育に有効なのか

 植物が養分を吸収できるのは、根から1mm程度の範囲であると言われています。土中の肥料分を有効に吸収する為には、根の周りの土壌菌が植物の根から養分をもらう代わりに、無数の菌糸を延ばし養分を根に運んでもらう助けが不可欠です。
 土壌に有機堆肥を混ぜることにより土壌の団粒化が進み、通気性や保水性が改善され、その結果、植物の根がよく発達するからこそ植物の生育が活発になるのです。だからこそ、植物の根と微生物が共生する条件改善には有機堆肥が有効なのです。

 ※団粒構造 良い土の条件で、土が団子状態(土が単粒状態で詰まっていてはいけない。)になって排水性、保水性、通気性に優れている。

   ※花と緑のネットワークの資料より H13.1.28 

 

 

 

 

 

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